鍼灸院に来て下さる患者さんで、治療が終わると毎回治療したこっちが元気になる方がいます。
町内の老人ホームに住んでいるKさんです。Kさん82歳。
足の先に少し痺れがあります。常備薬はほとんどなく、鍼灸院には”ヤイト”が好きで良くお出でになります。
毎日往復3kmの山道の散歩を欠かしません。散歩をしながらいつも色んな事を祈ります。友人、家族、山の動物や草木の事・・・・
道の途中に祈るポイントがあって立ち止まって祈るそうです。Kさんの口から出る言葉は常に○○さんはいい人・・・・、○○さんには
本当に感謝している、○○である事は本当にありがたくてねえ・・・・。等等
聞いていてこっちの心が浄化される様です。
治療をした後も「ああ、今日も本当に気持ち良かった。またお願いいたします」とまあ腰の低い事低い事・・・・。
帽子がお好きで、服装もキチッとしていつもオシャレです。
ほんとうに爽やかな笑顔で鍼灸院を去って行かれます。
いつもKさんが去った後思います・・・・。あんな風に年を取りたい・・・・と。
病は気からと言いますが、Kさんの様な心で毎日を過ごす事が出来れば病は逃げて行くだろうと思います。
Kさんも色んな葛藤を経て現在の様な心持ちになられたのだと思いますが、自分もKさんの様な感謝に溢れた人間に成長したいなと思います。